ぬくもりのある服には、物語がある。


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服と人の物語

なぜアメリカの大学カルチャーが世界中で愛されているのか?|Ohio State Buckeyes ヴィンテージTシャツから紐解く歴史と文化

スカーレットとグレーに包まれた、Ohio State Buckeyesの一枚。

アメリカの大学に通った経験がなくても、胸に大きく入った大学名やスクールロゴを見ると、なぜか心を惹かれることがあります。

ハーバード、イェール、UCLA、ミシガン、ノートルダム、そして今回取り上げるOhio State。

アメリカの大学名は、教育機関の名称であると同時に、スポーツ、土地、仲間、青春、家族の記憶を背負った、ひとつの文化的なシンボルになっています。

今回ご紹介するのは、1990年代頃のものと考えられる、Salem Sportswear製のOhio State Buckeyes Tシャツです。

前から見ても、後ろから見ても、目に飛び込んでくる巨大なロゴ。そこに描かれているのは、単なる大学名ではありません。アメリカで長く育まれてきた、「大学を着る文化」そのものです。

この記事で旅する場所

  1. なぜアメリカでは大学がカルチャーになるのか
  2. The Ohio State Universityとは
  3. Buckeyesとは何なのか
  4. 大学名を着るということ
  5. Salem Sportswearが残した90年代の空気
  6. このTシャツのデザインを読み解く
  7. MADE IN USAという背景
  8. 現代の街で、カレッジTシャツを着る
  9. BONがこの一枚に感じたもの

なぜアメリカでは、大学がカルチャーになるのか

日本で大学名の入った服を着るとき、そこには少し特別な感覚があるかもしれません。

ところがアメリカでは、大学の名前やロゴが入った服は、学生だけの制服ではありません。卒業生、その家族、地域住民、スポーツチームのファンまで、幅広い人々が身に着けます。

大学は、勉強するためだけの場所ではなく、人生の一時期を共有した仲間、応援したチーム、暮らした街、週末に集まったスタジアムなど、さまざまな記憶が重なる場所だからです。

胸に記された大学名は、単なる所属先ではありません。

「私は、ここで時間を過ごした」
「私は、この土地とつながっている」
「私たちは、同じチームを応援している」

そうした目には見えない物語を、大学のロゴは一瞬で伝えてくれます。

だからこそ、カレッジウェアは時代や国境を越え、ファッションとしても愛されてきたのではないでしょうか。

The Ohio State Universityとは

The Ohio State Universityは、アメリカ中西部、オハイオ州コロンバスに本部を置く大学です。

その始まりは1870年。当初は、農業や機械技術などの実践的な教育を担う「Ohio Agricultural and Mechanical College」として設立されました。

1878年には名称が変更され、現在の「The Ohio State University」となります。

このTシャツに描かれた大学の紋章にも、創立年を示す「1870」の数字が入っています。

一枚のTシャツの中に、大学が歩んできた時間までデザインされているのです。

大学紋章、Block O、Buckeyeの葉、そして大きな「BUCKEYES」の文字が重なります。

Buckeyesとは何なのか

Ohio Stateのスポーツチームは、「Buckeyes」と呼ばれています。

Buckeyeとは、オハイオ州を象徴するトチノキ科の樹木、そしてその実を表す言葉です。オハイオ州は「Buckeye State」と呼ばれ、州の人々もまた、Buckeyesと呼ばれてきました。

つまりBuckeyesという名前は、単なるチームの愛称ではありません。大学とオハイオという土地を結ぶ言葉なのです。

今回のTシャツでは、赤と黒で縁取られた大きな「O」に、緑色のBuckeyeの葉が重ねられています。

大学、チーム、州の象徴。そのすべてが、一つのグラフィックの中で結びついています。

※コーディネートをイメージして制作したAI着用画像です。実物の色味・形状は商品写真をご確認ください。

大学名を着るということ

カレッジウェアの面白さは、大学の中で生まれたものが、大学の外へ広がっていったことにあります。

キャンパスで学生が着るスウェットやTシャツ。試合の日に家族が身に着けるチームカラー。卒業後も手放せず、クローゼットに残り続ける一枚。

そうした服が年月を経て古着となり、やがて別の街、別の国、別の世代へ渡っていきます。

新しい持ち主が、その大学の卒業生である必要はありません。

ロゴの形、配色、文字のバランス、スポーツの空気、そしてアメリカのキャンパスライフへの憧れ。

さまざまな入口から、私たちは大学カルチャーを着ることができます。

背面にも大学紋章とBlock O、BUCKEYESの文字が大きく配置されています。

Salem Sportswearが残した、90年代の空気

このTシャツを製作したのは、Salem Sportswearです。

Salem Sportswearの古着は、アメリカのプロスポーツやカレッジスポーツを題材にした、大胆なグラフィックで知られています。

特に魅力的なのが、服の限られた面積にデザインを小さく収めるのではなく、前後の身頃いっぱいを使って見せる構成です。

今回の一枚も、胸元だけに小さなロゴを置いた控えめなカレッジTシャツではありません。

大学紋章、巨大なBlock O、Buckeyeの葉、縦に伸びるストライプ、そして裾を横断するほど大きな「BUCKEYES」。

一枚のTシャツを、まるでスポーツポスターのように使っています。

「Produced by Salem Sportswear」「UNDER LICENSE FROM OHIO STATE」の表記を確認できます。

このTシャツのデザインを読み解く

1.スカーレットとグレー

Ohio Stateを象徴する色が、スカーレットとグレーです。

明るい霜降りグレーのボディに、深い赤と黒を重ねた配色は、遠くから見ても大学のアイデンティティーを感じさせます。

色数を抑えているため、大判プリントでありながら、まとまりのある印象です。

2.前後で異なるグラフィック

フロントとバックには、共通するモチーフが使われています。しかし、配置は同じではありません。

フロントでは、大学紋章を左上に置き、中央のBlock OとBuckeyeの葉を主役にしています。

バックでは、Block Oと大学紋章を横に並べ、「OHIO STATE」と「BUCKEYES」を大きく重ねています。

正面と背面で別の表情を楽しめる、両面プリントならではの面白さです。

フロント
バック

3.整いすぎていないプリントの表情

プリントには、現代の新品にはない、わずかなかすれや色の濃淡が見られます。

「BUCKEYES」の文字には細かな網点のような表現が使われ、赤が下へ向かって淡く変化しています。

古くなったから魅力が失われたのではなく、年月がプリントに新しい表情を加えた。そう感じられる部分です。

霜降りボディと、経年したプリントの質感。

BON JOURNAL|文化探検メモ


ここでひと休み。ぼんちゃん先生と振り返ろう

Ohio State Buckeyesの一枚に込められた大学の歴史、スポーツ文化、
ファッションとしての魅力を、ぼんちゃん先生が5つのポイントに整理しました。

ぼんちゃん先生がOhio State Buckeyes Tシャツから学べるアメリカ大学カルチャーの魅力を5つのポイントで解説
大学の歴史、スポーツとの結びつき、タイムレスなデザイン、自由や多様性。
一枚のカレッジTシャツには、アメリカの大学文化が凝縮されています。

カレッジTシャツが世界中で愛されるのは、ロゴが格好いいからだけではありません。
大学と土地の歴史、仲間との時間、スポーツへの情熱、時代を超えて着られるデザイン。
そうした物語まで一緒に身にまとえることが、大きな魅力なのです。

MADE IN USAという背景

首元のタグには「MADE IN USA」と記されています。

素材は100%コットン。表記サイズはMです。

ただし、古着は洗濯や着用を重ねることで、新品時の寸法から変化している場合があります。そのため、ご購入の際にはタグ表記だけでなく、商品ページに掲載している実寸もご確認ください。

USA製だからという理由だけで、すべての服に価値が生まれるわけではありません。

しかし、その服が生まれた時代や場所、当時のスポーツ文化を考える手掛かりとして、MADE IN USAのタグは大切な情報を残してくれています。

MADE IN USA/100% COTTON/サイズM
タグ裏面のケア表記

現代の街で、カレッジTシャツを着る

これほど大きなプリントが入ったTシャツですが、着こなしは難しくありません。

ボディのベースが明るいグレーであるため、ブルーデニム、ブラックデニム、チノパン、軍パンなど、さまざまなボトムスと合わせられます。

今回の着用イメージでは、淡いブルーデニムを合わせました。

Tシャツそのものに十分な存在感があるため、アクセサリーや小物を増やさなくても、スタイルが成立します。

夏は一枚で。秋には長袖Tシャツとの重ね着や、デニムジャケット、ナイロンジャケットの内側に。季節が変わっても、グラフィックを軸に着こなしを広げられます。

背中まで大きくデザインされた、両面プリントならではの存在感。
※コーディネートをイメージして制作したAI着用画像です。実物の色味・形状は商品写真をご確認ください。

BONがこの一枚に感じたもの

このTシャツを見たとき、最初に目に入るのは、やはり巨大な「O」と「BUCKEYES」の文字です。

けれど、少し立ち止まって見ていくと、その奥にあるものが少しずつ見えてきます。

1870年から続く大学の歴史。オハイオという土地。週末のスタジアム。スクールカラーに身を包む学生や家族。卒業後も持ち続けられた一枚。

私たちは、この服が誰に着られていたのかを知ることはできません。

それでも、色あせたプリントや柔らかくなった生地を通して、そこに時間があったことは感じられます。

大学を着ることは、
学校の名前を着ることではなく、
その場所に積み重なった時間を着ることなのかもしれません。

アメリカの大学カルチャーが世界中で愛される理由。

それは、ロゴの格好良さだけではなく、その向こう側に、誰かの青春や土地の記憶を想像できるからではないでしょうか。

ディテールとコンディション

古着は、一点ごとに生地の状態や経年変化が異なります。首回り、袖、脇下、裾などの状態も、写真でご確認いただけるようにしています。

プリントには年代相応のかすれや色の濃淡が見られますが、それらも含めて、90年代頃のカレッジウェアらしい雰囲気をお楽しみいただける一枚です。

首回り
脇下

商品情報

アイテムOhio State Buckeyes 両面プリントTシャツ
ブランド/ボディSalem Sportswear
年代1990年代頃
生産国アメリカ製/MADE IN USA
素材コットン100%
表記サイズM
主な特徴Ohio State公式ライセンス表記/前後大判プリント/霜降りグレーボディ

FURUGI BON ONLINE STORE

Ohio State Buckeyes
90s USA製 Salem Sportswear Tシャツ

商品の実寸、コンディション、販売状況は、オンラインストアでご確認ください。 商品ページを見る

BON JOURNAL SERIES

アメリカ大学カルチャーを着る

大学名、スクールカラー、マスコット、スポーツチーム。カレッジウェアに残されたデザインから、アメリカの土地と文化を旅するシリーズです。

参考資料

ぬくもりのある服には、物語がある。
BON JOURNAL|服から、世界を旅する雑誌

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BON

BON

難しいことはわかりません。

可愛いが信条の町の古着屋店主です。 古着の知識は、無いに等しいです。 お客様から、色々と教えていただいております。 可愛いが大好き。食べるのも大好き。旅行も大好き。アニメ、映画大好き。格闘技も大好き。そんなBONです。よろしくお願いします。

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