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黄色、水色、ピンク。なぜこんなadidasが生まれた? AWV005を読み解く。

黄色、水色、ピンクのadidas AWV005ジャケットとタグを紹介するBON JOURNAL記事のOGP画像

黄色、水色、ピンク、そして黒。

古着屋でこのジャケットを見つけたとき、
最初に気になるのは、やっぱりその色です。

黄色、水色、ピンク、黒を組み合わせたadidasジャケットのフロント

「adidasって、こんな配色のジャケットも作っていたんだ。」

そう思って手に取ってみると、
面白いのは色だけではありませんでした。

ラグランスリーブ。
メッシュの裏地。
ファスナー付きポケット。
裾のドローコード。
そして、襟の中に隠された収納式フード。

見た目はかなりポップ。
でも、中身を見ていくと、
ちゃんとスポーツウェアとして作られている。

今回は、この一着に残されたタグとディテールを手掛かりに、
adidasのジャケットを少しずつ読み解いてみます。

まず目に入るのは、4色のカラーブロック。

ベースになっているのは、鮮やかなイエロー。

そこへライトブルー、ピンク系の色、
そして全体を引き締めるブラックが組み合わされています。

adidasカラーブロックジャケットを斜めから見たデザイン

一色だけでも十分に存在感がある色を、
あえて何色もぶつけている。

現在の感覚で見ると、
少しレトロで、少しY2K的にも見える配色です。

でも、ただ派手なだけではありません。

黒のラインが全体を区切ることで、
カラフルなのに輪郭がぼやけない。

スポーツウェアらしいスピード感と、
ファッションとしての遊び心。

その二つが、同じ一枚の中に入っています。

袖を走る、adidasの3ストライプス。

adidasジャケットの袖に入った3ストライプス

両袖には、adidasを象徴する3本のライン。

3ストライプスは、いまでは遠くから見ても
「adidasだ」と分かるほど強いデザインになっています。

トラックジャケットやウインドジャケット、
シューズなど、さまざまなadidas製品に受け継がれてきた意匠です。

今回のジャケットでも、
大胆な配色の中で3本線が一本の軸になっています。

色だけを見ると自由。
でも、袖を見るとすぐadidasだと分かる。

ブランドの記号が、
デザイン全体をまとめているようにも見えます。

胸には、トレフォイル。

胸元に刺繍されたadidasロゴとトレフォイル

胸元には「adidas」の文字と、
三つ葉のような形をしたトレフォイルロゴ。

トレフォイルが登場したのは1972年。

現在ではadidas Originalsを象徴するマークとして知られていますが、
もともとはスポーツウェアにも使われてきた歴史を持つロゴです。

そのため、
「トレフォイルがあるから、この服は必ず現在のadidas Originalsライン」
と単純に決めつけるのは少し危険です。

古着では、現在のブランド分類をそのまま過去の服へ
当てはめられないことがあります。

今回も、ブランド名は素直に「adidas」。

そして、
「トレフォイルを使った一着」として見るのが
一番正確だと考えています。

見た目はポップ。でも作りはスポーツウェア。

このジャケットを見ていて面白いのは、
外見と構造のギャップです。

まず肩はラグランスリーブ。

一般的なセットインスリーブのように肩先で縫い目を作らず、
襟元付近から袖へ斜めに切り替えられています。

腕を動かしやすく、
スポーツウェアでもよく見られる仕様です。

adidasジャケットを裏返して見たメッシュライニング

内側にはメッシュライニング。

左右にはファスナー付きポケット。

adidasジャケットのファスナー付きポケット

さらに裾にはドローコードがあり、
シルエットを絞ることもできます。

adidasジャケット裾のドローコード

つまり、
このジャケットは色だけを楽しむ服ではありません。

ちゃんと「動くための服」の要素を持っています。

見た目はポップ。構造はスポーツ。

この二面性が、この一着のいちばん面白いところかもしれません。

そして、襟を開くとフードが出てくる。

もうひとつ大きな特徴が、
収納式フードです。

フードを襟の中に収納したadidasジャケット

普段はスタンドカラーの中へ収められていて、
必要なときだけフードを展開できます。

収納式フードを展開したadidasジャケットのフロント

収納しているときは、
黄色を中心としたジャケット。

ところがフードを出すと、
首まわりにライトブルーが大きく加わります。

ライトブルーの収納式フードを展開したadidasジャケットの背面

つまり、
フードは単なる雨よけの機能だけではなく、
見た目そのものを変えるパーツにもなっています。

一着の中に、
二つの表情が隠されている。

古着を触っていて、
こういう仕掛けを見つけた瞬間は、
ちょっと嬉しくなります。

タグには「609191」「AWV005」。

609191、AWV005、05/08の表記が残るadidasジャケットのタグ

内側のタグを見ると、
「609191」
そして
「AWV005」
という表記が確認できます。

さらに「05/08」という数字も残されています。

ここで、
「2008年5月製なのでは?」
と考えたくなります。

実際、海外の中古市場では、
AWV005表記を持つ2000年代のadidasジャケットが
複数確認できます。

ただし、
AWV005という番号は、
今回と同じ配色・同じ仕様の一着だけに使われているわけではありません。

そのため、
AWV005をこの服の正式な固有モデル名として
断定することは避けました。

また、
「05/08」についても、
現時点ではadidasの公式資料によって
製造年月表記であることまで確認できていません。

古着の記事では、
分からないことを無理に埋めない。

これも大切なことだと思っています。

韓国表記の「105」。

サイズ105と表記されたadidasジャケットのタグ

サイズタグには「105」の表記があります。

韓国のメンズウェアでは、
105は一般的にXL前後として扱われることが多いサイズです。

ただし、
古着の場合は年代や型によって
現在のサイズ感とは大きく違うことがあります。

今回の実寸は、
身幅 約53cm、
袖丈 約76cm、
着丈 約70cm。

ラグランスリーブのため、
袖丈は襟元付近から袖先までを測っています。

タグに「105」と書いてあるからXL。

それだけで判断せず、
古着では実寸を見ることをおすすめします。

素材はポリエステル100%。

品質表示から、
素材はポリエステル100%。

一般的にはこのような軽量ジャケットを
「ナイロンジャケット」と呼ぶこともありますが、
今回の個体の実際の組成はポリエステルです。

名称と素材は、
必ずしも同じ意味ではありません。

こういう小さな違いも、
古着を見ていると面白いところです。

派手な服ほど、細部を見ると面白い。

最初は、
黄色、水色、ピンク。

その色だけが気になるジャケットでした。

でも近くで見ると、
3ストライプスがあり、
トレフォイルがあり、
ラグランスリーブがあり、
メッシュライニングがあり、
収納式フードまである。

派手なデザインの奥に、
スポーツウェアとしての構造がちゃんと残っています。

服は、
遠くから見たときと、
近くで見たときで、
まったく違う顔を見せることがあります。

今回のadidasは、
まさにそんな一枚でした。

ぼんちゃん先生と読み解く、一枚の服の向こう側。

Q.
AWV005って、このジャケットのモデル名なの?
猫耳フードのぼんちゃん先生
ぼんちゃん先生

今のところ、「この一着だけの正式なモデル名」とは断定しない方がよさそうなんだ。

AWV005表記を持つ別仕様のadidasジャケットも確認されているよ。
古着では、タグに残る番号が必ずしも商品名そのものとは限らないんだ。

Q.
トレフォイルがあるなら、adidas Originalsなの?
猫耳フードのぼんちゃん先生
ぼんちゃん先生

現在はトレフォイルがadidas Originalsを象徴するマークとして知られているよ。

でも、トレフォイル自体は1972年に登場して、もともとはスポーツウェアにも使われてきたんだ。

だから古着を見るときは、「トレフォイルがある=必ず現在のOriginalsライン」と決めつけない方が正確なんだよ。

Q.
韓国表記の「105」は、XLって考えていいの?
猫耳フードのぼんちゃん先生
ぼんちゃん先生

韓国のメンズウェアでは、105は一般的にXL前後として扱われることが多いよ。

ただ、古着は年代やモデルによってサイズ感がかなり違うんだ。
今回も「105」という数字だけではなく、身幅や着丈などの実寸を見て選ぶのがおすすめだよ。

Q.
ナイロンジャケットなのに、素材はポリエステルなの?
猫耳フードのぼんちゃん先生
ぼんちゃん先生

そうなんだ。
古着屋では、軽くてシャカシャカしたタイプのジャケットを広く「ナイロンジャケット」と呼ぶことがあるよ。

でも、今回の品質表示を見ると実際の素材はポリエステル100%。
商品の呼び方と、実際の繊維素材は分けて見ると分かりやすいんだ。

Q.
収納式フードって、何のために付いているの?
猫耳フードのぼんちゃん先生
ぼんちゃん先生

必要なときだけフードを使えて、使わないときは襟の中へ収められるようにするためなんだ。

スポーツウェアやアウトドアウェアでは、こうした「必要な機能だけを出し入れできる」作りが見られることがあるよ。

この一着では、フードを出すとライトブルーが大きく見えるから、機能だけじゃなくデザインの印象まで変わるのが面白いところなんだ。

Q.
ぼんちゃん先生、この一枚のいちばん面白いところは?
猫耳フードのぼんちゃん先生
ぼんちゃん先生

ぼくは、「見た目はポップなのに、中身はちゃんとスポーツウェア」なところだと思う。

黄色、水色、ピンクという色だけを見ると、かなり遊び心のある服に見えるよね。

でも裏返してみると、メッシュライニングがあって、ラグランスリーブ、ファスナー付きポケット、ドローコード、収納式フードまで付いている。

古着って、遠くから見た顔と、近くで見た顔が違うことがある。そこが、この一枚のいちばん面白いところだと思うよ。

ぼんちゃん先生まとめ。

この一枚を、
「派手なadidas」で終わらせるのは簡単です。

でも、
袖を見て、
襟を開いて、
裏返して、
タグを読んでみる。

すると、
そこには色だけでは見えなかった情報が残っています。

古着を見る楽しさは、
有名なモデル名を当てることだけではありません。

分からないことを残しながら、
目の前の一枚から分かることを拾っていく。

そんな見方も、
古着の面白さのひとつだと思います。

黄色、水色、ピンク。

かなり賑やかなadidasですが、
よく見ると、
実はかなり真面目に作られたスポーツジャケットでした。


adidas AWV005カラーブロックジャケットを着たぼんちゃん先生のまとめ画像
黄色、水色、ピンク。鮮やかな配色とスポーツウェアの機能を併せ持つadidas AWV005を、ぼんちゃん先生と振り返ります。
商品情報
Brand:adidas
表記:609191 / AWV005
Size:105
実寸:身幅 約53cm / 袖丈 約76cm / 着丈 約70cm
Material:Polyester 100%
Country:Made in China

この一枚を、もう少し近くで。

記事でご紹介した adidas AWV005 は、
FURUGI BON オンラインストアでご覧いただけます。
状態やサイズ、ディテール写真も掲載しています。


この一枚をオンラインストアで見る

  • 記事を書いたライター
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BON

BON

難しいことはわかりません。

可愛いが信条の町の古着屋店主です。 古着の知識は、無いに等しいです。 お客様から、色々と教えていただいております。 可愛いが大好き。食べるのも大好き。旅行も大好き。アニメ、映画大好き。格闘技も大好き。そんなBONです。よろしくお願いします。

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